代表幹事挨拶

代表幹事 田邉 晃久

 日本ホルター・ノンインベイシブ心電学研究会(Japanese Society for Holter and Noninvasive Electrocardiolgy、JASHNE)は、携帯心電図法(ホルタ心電図、イベント心電図など)を駆使して不整脈や狭心症の基礎的、臨床的研究を行う目的で設立されました。もともと心電図は12誘導心電図法が標準で、概ね数分という短時間心電図記録であります。一方、ホルター心電図法は24−48時間を1単位として心電図を長時間連続モニターすることにより、一過性の不整脈や虚血ST-T変化の検出あるいは不整脈の定量評価など心電情報を詳細に把握する手法です。さらに、1週間〜1か月といった長期間にわたり心電図をモニターすることから、一過性のイベントが発生したときのみ心電情報を検出するいわゆるイベント心電図法も本研究会の大切な研究テーマです。
 本研究会は、年1回行われ、平成24年6月には第32回の学術集会を迎えようとしている伝統のある心電図、不整脈の専門研究会といえます。年を重ねる毎に研究分野も拡大し、現在では、'研究会概要'のページに記しますように、心臓突然死の予知、自律神経機能の評価、植え込み型デバイスにおける心電情報アルゴリズム、遠隔モニタリングなど幅広い分野の研究推進の成績が学術研究会で発表されております。このような研究推進の学会として兄貴分である日本心電学会、日本不整脈学会があります。本研究会は心電学、不整脈学のなかの研究の1分野に特定されますが、両学会と歩調を合わせて世界をリードする研究を推進しようと考えております。
 最近、家庭心電図なども普及しつつあり、心臓に関する種々の情報については、多くの人々が強い関心をもっているように感じます。今後は一般社会にどのような形で、私どもの研究が還元できるか、また平易な形でご理解いただくためにはどのような工夫が必要かなどの検討も重ねてまいりたいと思っております。ひろく皆様のご理解、ご協力、ご支援をお願い申し上げます。

平成23年7月

日本ホルター・ノンインベイシブ心電学研究会
代表幹事 田邉 晃久
(前東海大学循環器内科教授―現非常勤教授、
海老名総合病院心臓血管センター顧問)

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